櫛魂まつり

例大祭櫛魂(くし)まつり

六所神社の大神様であられる櫛稲田姫命様を仰ぎ奉り、例大祭「櫛魂(くし)まつり」を毎年9月第一日曜日に齋行いたしております。
櫛稲田姫命様は神話の「八岐大蛇」の段に見ることが出来ます。

~神話「八岐大蛇(やまたのおろち)」~ 
高天原より出雲国(現在の島根県)に降り立った素戔嗚尊様は夫婦神アシナヅチとテナヅチとその娘の櫛稲田姫命様に出会いました。彼らは泣いており、理由を聞けば八岐大蛇という怪物に娘が食べられてしまうと途方に暮れておりました。
八岐大蛇とは、頭が八つ、目は赤く、身体にはコケやスギが生え、その大きさは八つの谷と山に渡る巨大な怪物です。そこで素戔嗚尊様は娘を助けるべく作戦を立てました。
八岐大蛇が来る頃に合わせ、お酒を造り、八つの樽に酒を満たしました。そこに現れた八岐大蛇は、お酒の匂いに誘われ、お酒をたくさん飲んだ挙句、酔って眠ってしまいました。
櫛稲田姫命様は、それを見計い退治に向かう素戔嗚尊様のお力になりたいと、自らの御姿を「湯津爪櫛(ゆつつまくし)」という「櫛魂(くし)」に変えられました。素戔嗚尊様はそれを髪に挿し、退治に向かわれました。
櫛稲田姫命様の奇魂(くしみたま)という強い霊力と大きな御力を得た素戔嗚尊様は、八岐大蛇を無事に退治することが出来ました。すると、八岐大蛇の尾から立派な太刀が出てきます。それが、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)、別名草薙剣(くさなぎのつるぎ)ともいわれ、天皇陛下の三種の神器の一つとなります。
無事に八岐大蛇を退治した素戔嗚尊様は、出雲に宮殿を建て、櫛稲田姫命様と結婚します。これが、神話では最初の結婚となります。
その時に素戔嗚尊様は「八雲たつ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」という歌を詠まれ、妻である櫛稲田姫命様をとても大事にされました。またこの歌が和歌の起源とされています。
例大祭ではこのような櫛稲田姫命様の高き御神徳を称え奉り、益々の御神威の宣揚を仰ぎ、氏子崇敬者の皆様を厄災よりご加護頂けますようご祈念致します。
トップに戻る